造形物をねじ止めする時、特殊な加工や、ネジの形に設計をしなくてもきれいに止められたら楽ですよね。
設計時にどのくらいの大きさにすればいいのか?実際のサイズは?積層方向で違いはある?等の検証をしています。
やっぱり金属ネジを使った方がプロっぽくて見た目がいいです。
ねじ止めするときの積層方向
積層方向に対して垂直・水平に穴を空けてどっちの方がねじ止めしやすいかを検証していきます。
ちなみに丸い円を印刷するぐらいならサポート材無しでも問題ありません。
ネジ穴を印刷してやればねじ止めできますが、設計に時間がかかります。
直接ねじ止めできれば設計も簡単に済みます。
ネジ自体を3Dプリンターで印刷している人もいますが、小さい物になると強度がありません。
しっかり止めるなら金属のネジを使った方が確実です。
樹脂に金属のネジを合わせると見た目が良く見えるのでこっちの方が気に入っています。
安く手に入るものは市販品で準備して、売っていないものを3Dプリンターで作る方が楽でいいです。
何でも3Dプリンターで作ってたら時間もかかりますしね。
実験モデル
M3・M4サイズのネジ穴を試してみます。
縦と横方向に穴を空けて、厚さ10mmと5mmで作ります。
ついでにナットの形状も作ってみました。
使っている3Dプリンターは円形の穴を空けると0.5mmほど少し小さくなります。
積層方向を変えると同じように小さくなるのでしょうか。
結果
垂直(mm) | 水平(mm) | 誤差・垂直(mm) | 誤差・水平(mm) | ナット(mm) | |
---|---|---|---|---|---|
設計 | 4 | 4 | – | – | – |
実測 | 3.5 | 3.9 | 0.5 | 0.1 | – |
設計 | 3 | 3 | – | – | – |
実測 | 2.5 | 2.9 | 0.5 | 0.1 | – |
設計 | 3 | 3 | – | – | – |
実測 | 2.8 | 2.9 | 0.2 | 0.1 | – |
設計 | 4 | 3 | – | – | 5.5 |
実測 | 3.8 | 2.8 | 0.2 | 0.2 | 5.5 |
設計 | 4 | 3 | – | – | 5.5 |
実測 | 3.5 | 2.8 | 0.5 | 0.2 | 5.5 |
垂直と水平方向に積層した結果、実測で穴の直径に誤差が出ました。
水平方向に積層した方が誤差が小さくなります。
この誤差は穴の大きさや印刷形状によって変わってくると思うので、これぐらいの誤差が出るのが分かっていればあとは設計段階で微調整すれば何とかなるでしょう。
どのサイズも硬いですが、ネジが回らないほどではありませんでした。
土台がプラなので金属ほどの強度はないけど、3Dプリンター造形物をネジ止めするだけなら問題ない強度だと思います。
ナットの形状は印刷精度の問題できれいに入りにくかったです。
ある程度形が出来ていれば熱で溶かして無理やり押し込むという方法も検討します。
まとめ
- 設計より小さくなるが、ネジ止めは可能
- 積層方向に対して、水平に穴を空けた方が誤差が小さい
- 充填率5%あれば強度も十分
- ナットをはめ込む場合、実測より0.2mm~0.3mm大きく
- ねじ止めする際の、積層方向は気にしなくてもいい
水平・垂直で穴の大きさに誤差がでたけど、ネジ止めする際にこの誤差は気にしなくてもいい。
しっかりとネジが入るので、このぐらいの誤差は問題無し。
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