3Dプリンターには造形方式がいくつかあります。
家庭用で使う物だと熱融解と光造形がほとんどのはずです。
この記事では、僕も使っているFDM(熱融解積層方式)はどうやって印刷しているのか、3Dプリンターの仕組みも含めて簡単に書いてみます。
Anycubic mega-s
使っている機種のAnycubic mega-sを参考にしてます。
他の機種も多少違うところがあるけど、FDMの基本は大体同じです。
各部名称
3Dプリンター使うときに知っておきたい名前です。
細かく説明すると長くなるので大まかに説明していきます。
フィラメント(別売)

最初からついていることもありますが、普通のプリンターで言うとインクにあたります。
消耗品です。
直径1.75mmの樹脂の棒がリールに巻き付いています。
このフィラメントは色んな種類があり、PLA・ABS・PETG等々他にもありますが、ネットなどで調べているとよく出てくるのはこの3つぐらいだと思います。
それぞれ特徴があるので何に使うかで使い分けたりします。
樹脂の特性がそれぞれ違うので印刷の仕方・難易度も変わってくるので注意、一番難易度が低いのがPLAだと言われています。
エクストルーダー

フィラメントを送り出すところ、ギアで挟んで回転することで印刷に必要なフィラメントを押し出します。
ボーデン式とダイレクト式の2種類あるようです。
ダイレクト式は、プリントヘッドにエクストルーダーを直接取り付けることで、フィラメントの吐出が安定するメリットがあります。
ちなみに、僕が使っているのはボーデン式で、プリントヘッドとエクストルーダーが離れている物です。

プリントヘッド

エクストルーダーから送られてきたフィラメントを熱で溶かしノズルから出して印刷していきます。
ノズルは少し見にくいですが先っちょの尖ってるやつで、中心をフィラメントが通ってノズルから溶かされた樹脂が吐き出されます。
カバー兼ファンで周りを覆って冷却しながら印刷していきます。
PCで言う所のCPUファンみたいなものかな。
ビルドプレート

ヒートベッドとも言われたりします。
大体60度ぐらいで印刷するのですが、これはベッドから印刷物が剥がれないようにするためです。
このベッドは表面がデコボコになっていて、印刷物との接触面積を増やして剥がれにくくする対策がされています。(ちなみに素材はガラス)
FDM3Dプリンターは下から上に向かって積層していくので、最初の1層目がずれてしまってはその上に印刷される物もずれてきて形が崩れてしまいます。
なので、ベッドから剥がれないようにするのはとても重要。
ベッド上に溶けた樹脂を積層していくのですが、このベッドの種類にもいろいろあって、各メーカー色々なものを採用しています。
スリーエムから剥がれ対策の物も売っているので、そんなに気にすることはないと思います。
印刷中の動き

ここからは印刷中の3Dプリンターの動きについてです。
プリントヘッドがX、Z方向に動き、ビルドプレートがY方向に動きながら印刷していきます。
この時ノズルは約200℃、ビルドプレートは約60℃ほど(PLA樹脂の場合)。
1層の高さが0.2mm~0.3mmほど(設定で変えられます)あって、印刷物を下から上に向かって積層していきます。
ノズルとビルドプレートを設定温度まで上げて、エクストルーダーで樹脂をノズルに供給しながら印刷していくだけの結構単純な構造になっています。
印刷が始まれば自動で完成までやってくれるので触ることはありません。
熱いので触れないのですけどね。
まとめ
最初にも書きましたが、これは僕が使っている機種を参考に書いたもので、メーカーが違えば多少異なる部分も出てきます。
積層型なら名称などは同じだと思いますが、構造が違ったりしてくるはずなので購入する際は注意。
次回はモデリングについて書いてみます。
モデルを自分で設計して、それをスライサーソフトで変換して実際に印刷するところ辺りまでを説明できたらと思います。
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